男性向けと女性向けの違い

同人界のはなし

部数の話

・許容範囲

【女性向け】大半が「○○が出てる本が欲しい」だったり「☆☆×△△本が欲しい」と非常に限定的なので、どれだけクオリティが高いものでもキャラやカップリングがマイナーなら王道カプ並みの部数は諦めるしかない(既に商業で名前が売れている作家なら中堅カプぐらいには売れるかも)
そしてオールキャラのギャグ本であっても「元ネタの作品のファン」という部数の天井が存在する。それ以上に売りたいならプロになって作家買いをしてもらうしか方法はない。
女性向けに作家買いという概念がないわけではないが、あくまで自分の好きなキャラ・好きなカップリングからの選択に過ぎないのだ。

【男性向け】ぶっちゃけると、女性向けとは文字通り売れる部数の桁が違う。
身も蓋もない話をすれば「オナニーが捗るもの」が描けていればいい。なので元ネタに愛がなくても、それを凌駕するエロがあれば売れる。
流行るジャンルとそうでないジャンルでの差が激しく、流行り以外は1ジャンル1サークルが当たり前な状況だが、上記のとおりジャンルを知らなくても作風やエロさで買うことがままある。元ネタを知っていたら萎える人もいるぐらいである。

・描き手との距離感

女性向けと男性向けでの決定的な違いの一つに「買い専」の存在がある。買うことに専念している人達の事で、交流は二の次である。

【女性向け】ファン活動もとい交流第一文化なので、それまで絵を描かなかった人たちも交流のために描き出し、いつの間にかサークル側になっていることがよくある。なので女性向けにおける買い専というのは少数であり、大半が「描き手≒読み手」である。そのため内輪での学級会が起こるのだ。

【男性向け】買い専が描き手に回ることは滅多にない。仮に描き手になっても画力が見るに堪えない場合がほとんどである。
一見女性向けより条件がいいように見えるが、裏を返せば元ネタへの愛だけでは売れないということでもある。