男性向けと女性向けの違い

同人界のはなし

女体は正義

管理人は男性向けでいろいろ手広くやってきた

結論だけ言おう。女体は正義だ
人気の男の娘より、不人気でもヒロインの方が売れる
結局、男の娘というのはニッチジャンルに過ぎないことを理解した

あと、メジャーとニッチではpixivでの傾向が異なっていた

ニッチはとにかく外野の声が大きい割に部数が捌けない
逆にメジャーは無言で買っていく人が圧倒的だ

そして売上はもちろんメジャー>ニッチ
そりゃニッチジャンルはニッチのままだわ

値段の話

Twitterで話題になっていたので。個人の見解としては、例のメッセージは同じカップリングで描き手として活動している腐女子の嫌がらせだと思ってる。

【女性向け】以前の記事に書いたとおり、女性向けは5割以上が描き手、8割以上が描き手予備軍だ。なので大体の女性向けの住民は大体の印刷費が分かってしまう(奥付に書かれている印刷所のサイトを調べれば一発だ)。そして女という生き物は横一列であることを異常なまでに気にする。なので値段が相場と言われるものより高ければ批判をされてしまうのだ。非常に陰湿である。

【男性向け】こちらも以前書いたとおり、買う側と売る側ははっきりと分かれている。買い専にとって同人イベントはお買い物。男性向けで求められるのはスムーズな会計なのだ。そのため一般的な同人誌の値段は500円均一であることが圧倒的に多い。
「比村サーキット」もセット販売1000円一律だからこそ可能なのである。
一見は女性向けより良く見えてしまうが、買う方と売る方が分かれているからこその弊害が起きる。なぜなら描き手の気持ちを考えない買い専が多いからだ。なのでTwitterや5ちゃんねるなどで上から目線のお客様目線で偉そうに講釈を垂れるのだ。

販路の話

(追記)KBOOKSが女性向けから撤退のニュースを聞いた。当たり前だと思う。
同じマイナー同人誌でも、性癖や作家買いの男性向けと違い、カップリングが違えば無いのと同然な女性向けでは天井が低すぎて商売にならないから

・イベント合わせという概念

【男性向け】イベント合わせではない・書店委託前提の「新刊」がある。
コミケに落ちても「書店でよろしくお願いします」の一言でコミケ新刊を出す。
告知をすればファンは通販なり店舗なりでちゃんと買ってくれる。
ちなみに男性向は何気に落選率高めのジャンルコードである。

【女性向け】とにかくイベント第一。何も買わなくても交流のために出向かうことも。
イベントまでに間に合わなかった原稿は「次のイベントで」が大原則。
もしイベント合わせではない・書店委託前提の「新刊」なんか出そうとしたら、即座に学級会が開催されるだろう(実例は今のところ見たことない)。
なおコミケの女性向けはジャンル保護という概念があり、マイナージャンルやカップリングは売上関係なしに当選しやすいように配慮されている。

部数の話

・許容範囲

【女性向け】大半が「○○が出てる本が欲しい」だったり「☆☆×△△本が欲しい」と非常に限定的なので、どれだけクオリティが高いものでもキャラやカップリングがマイナーなら王道カプ並みの部数は諦めるしかない(既に商業で名前が売れている作家なら中堅カプぐらいには売れるかも)
そしてオールキャラのギャグ本であっても「元ネタの作品のファン」という部数の天井が存在する。それ以上に売りたいならプロになって作家買いをしてもらうしか方法はない。
女性向けに作家買いという概念がないわけではないが、あくまで自分の好きなキャラ・好きなカップリングからの選択に過ぎないのだ。

【男性向け】ぶっちゃけると、女性向けとは文字通り売れる部数の桁が違う。
身も蓋もない話をすれば「オナニーが捗るもの」が描けていればいい。なので元ネタに愛がなくても、それを凌駕するエロがあれば売れる。
流行るジャンルとそうでないジャンルでの差が激しく、流行り以外は1ジャンル1サークルが当たり前な状況だが、上記のとおりジャンルを知らなくても作風やエロさで買うことがままある。元ネタを知っていたら萎える人もいるぐらいである。

・描き手との距離感

女性向けと男性向けでの決定的な違いの一つに「買い専」の存在がある。買うことに専念している人達の事で、交流は二の次である。

【女性向け】ファン活動もとい交流第一文化なので、それまで絵を描かなかった人たちも交流のために描き出し、いつの間にかサークル側になっていることがよくある。なので女性向けにおける買い専というのは少数であり、大半が「描き手≒読み手」である。そのため内輪での学級会が起こるのだ。

【男性向け】買い専が描き手に回ることは滅多にない。仮に描き手になっても画力が見るに堪えない場合がほとんどである。
一見女性向けより条件がいいように見えるが、裏を返せば元ネタへの愛だけでは売れないということでもある。